権力で人は簡単に変わってしまうんやなって

　先日、日曜深夜のドキュメンタリー「NNNドキュメント」(日本テレビ)内で防衛大学校が取り上げられました。普段は30分の番組ですが、テーマがテーマなだけに一時間の放送。

　NNNドキュメントは「吉崎オリィ」氏によるロボットを使った孤独の解消が最近では記憶に新しいですが、そんなポジティブな回とは打って変わって今回はタイトルの時点で既に暗い。ただ怖いものみたさというか、相手が国家機関なだけに興味はそそられますね。はてなブログでも警察官クビになってからブログは人気ですし。

　簡単なあらすじとして、主人公のNさんは先輩や同期から常軌を逸したいじめを受けた。いじめは学生間で日常と化しており、Nさんが裁判を行った際に行われたアンケートオでは、『体毛を燃やしたことがある』という限定的な質問に対してやった33人やられた144人等異常な解答が並ぶ。教官に助けを求めようとも、彼らは見てみぬふりを貫くので八方塞がりだ。何故暴力はなくならないのか・・・

　私が興味をそそられたのは、防衛大学校に存在する徹底的な上下関係のシステムです。防衛大には四つの大隊、その下にそれぞれ四つの中隊、そしてそれぞれに三つの小隊が構成されていて、先輩後輩という単純なこと以外にも上下関係が存在する訳です。

　先日「自転車日本一周」で世間を騒がせた彼も、脱走した原因として囚人間で形成された人間関係に疲れたとコメントしています。彼の過ごしていた刑務所内では社会復帰を目的とした独自のシステムがあり、事件後廃止されたようですが、防衛大ではそもそも人数の問題で教官が全てを統率するのは難しそうに思えます。失くすにも失くせないんでしょうね、そういった上下関係は。

　ドキュメンタリーはどんなに複雑な問題を取り扱っていても、大抵は単純でそれ故に複雑なテーマというか、生き抜くことの難しさをいつも考えさせられます。

　今回は権力を持つと人は簡単に変わっちゃうよねってことを感じました。

　なんとも皮肉ですよね、今までいじめられてきてそのつらさを誰よりも知っているものの、自分が四年生になれば今までの憂さを晴らしてスッキリしてから卒業と。実に素晴らしいですよ、体育会系らしさ全開で。ひ～こえ～

　私はレ・ミゼラブルが大好きなんですけど、ジャン・ヴァルジャンですら悪行を許される優しさに触れたきっかけがあって改心したわけで、彼らは本当にそのまま大人になって死んでいくのかなぁとも思ったり。ほんと「フルメタルジャケット」の世界まんまですよね。

　私はろくに社会に出たことがないので知りませんけど、元自衛隊員の営業コンサルとかネットニュースでぶいぶい言わせてたりするじゃないですか。確かに理不尽耐性は鍛えられるかもしれませんが、LINEのスタンプを何百回も連打するだとか、あまりにも幼稚な嫌がらせが防衛大内で横行しているというのはウケましたね。中高生とやってること変わらないのやばくないですか？しかも変に上に立ちたがるし立ってたりしますからね、そういった人種の方は。あ～まともに働きたくね～

　話は変わりますが、先日見つけたドキュメンタリー番組が大変おもしろかったので紹介します。現在Eテレで放送されている「フランケンシュタインの誘惑」です。

　コンセプトは、「科学史の陰に埋もれた’’闇の事件’’にスポットを当て、科学の魔性の姿に迫るスリリングな教養番組。徹底した調査に基づく取材ビデオとVFX技術を駆使した独自の再現ドラマによるスタイリッシュな映像で、科学史の闇を掘り起こす。」というもの。簡単に説明すると科学版の美の巨人ですね。

　最近スポンサーの変更により大幅に内容が改変されてしまった美の巨人ですが、以前の雰囲気を味わいたい方は本作を是非。アド街からの美の巨人からの情報7daysという黄金ムーヴが崩れたのは素直に悲しい。

　他にもドキュメンタリーはザ・ノンフィクションだとか、早朝にやっている再放送をチェックしています。最近だとギャラクシー賞だかに出品されたクルド人問題の話が良かったですね。見ないのはプロフェッショナル等の有名人系かな？情熱大陸は人によって見てます。BSとかも含めてお薦めのドキュメンタリー、映画等があれば教えて頂けるとありがたいですね。私は明日も暇なので。