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心が折れそうな時は、映画「きっと、うまくいく」を観ましょう。

 最近の僕の心は、曇り空だった。逃げ続けていたツケが、ついに回ってきてしまったのだ。

 すしざんまいでまぐろざんまいを食べながらも、僕は涙が止まらなかった。トイレの個室に退散するや否や、理性のタガが外れ、号泣してしまった。
惨めな僕を、少しでも慰めようと気を使い、すしざんまいへ連れて行ってくれた母。。。やるせない気持ちは全て自分のせいなので、本当に消えてしまおうかと考えていた。

 そんな僕が、電子ドラッグにすがる思いで視聴したのが映画「きっと、うまくいく」
いかにもカルトチックなタイトルなので、前々から気になりつつも避けていたが、実際は素晴らしい内容でした。映画で泣いたことの無かった僕が、5、6回は号泣する程に。
そもそも、原題が「3idiots」(3バカ)なので、視聴する前からタイトル切りしてしまった人は多いだろう。翻訳に疑問を抱いた。

 本作のキーワード「All izz well」は、邦題だと「うまくいく」と訳されているが、これだと未来を信じろといったニュアンスになってしまう。
本来のメッセージとしては、どちらかと言うと現状肯定のニュアンスが強く、現状の自分を納得させる為に使われている。
この訳に違和感を感じたのは私だけではないようで、少し調べてみると、「これでいいのだ」が一番しっくりきた。アナ雪の「ありのままの〜」も近いかもしれない。

  正直、本当に面白い映画なので、内容になるべく差し支えのないように紹介しようと思う。0から見た方が面白いからね。
この映画の1番の魅力は、「生きているだけで100点」だと実感出来る所。本作はインド映画ということもあってか、メッセージ性に強い説得力がある。

 主人公のランチョーら3バカは、ICEことインドNo1の工科大学生。毎年40万人から選び抜かれた200人が通り抜ける狭き門であるが故に、入学してからも試験に追われ続ける学生達。酒や祈りに浸る中、ランチョーは胸に手を当て「All izz well」と唱える。
彼曰く、人の心はとても臆病だ。だから、麻痺させているとのこと。
ルームメイトは馬鹿にし、「それで困難が解決するのか?」と問うも、ランチョーは
「困難を無視出来る」「将来は、誰にもわからない」とのこと。

 本作のメッセージには、妙な説得力がある。流石仏教の聖地インド。他にもインドの教育システムであったり、学生の自殺にも切り込んでいて、見所は数え切れない。

 僕が一番心を動かされたのが、ランチョーの圧力で自殺するのは殺人だ、という考え。
僕は、生きているだけで100点で、それからの加点方式という考えで生きてきたが、現実はそう優しいものではない。そんな中、ランチョーだけが僕の心の友として、寄り添ってくれる。
映画がここまで人の心を動かすことが出来るのか、と映画の可能性を感じた。間違いなく生涯の10本に入るし、一生の友が現れた。

 インド映画には必須のダンスシーンも、絶妙なタイミングで踊りだし、歌も踊りも素晴らしい。
時系列が前後するタイプの映画なのだが、差し替え方が上手すぎる。脚本が練られていて本当に素晴らしい。

 人間、誰しも生きていると必ず壁に当たるだろう。そんな時は、「きっと、うまくいく」を視聴してみて欲しい。ランチョーと共に、All izz wellと唱えれば、今を生きることが出来るし、明日を生きることだって出来る。
自殺対策にもってこいの映画だと思う。本当に素晴らしい映画なので、是非落ち込んだ時には視聴してみて欲しい。今なら、Amazonプライムで無料で視聴できます。